もかログ

どこにでもいる大学生が、悩んで・もがいて・学んだ記録。

コロナ世代の医療学生

 1999年生まれのゆとり世代である私は、これからは、コロナ世代というレッテルも背負わなきゃいけないのか…。

 コロナ世代とは、コロナの影響で十分な教育を受けられなかった世代のことをいうが、医療系の学生が受ける影響は特に大きい。

①病院実習ができない

 医療系の学生は、在学中に病院で実習を行うことがカリキュラムとして課されており、実際に病院に行くことで現場で働いている先輩方の姿を見たり、患者さんと関わることで自分のスキルを磨いていく。しかし、その学びの機会がコロナに奪われている。病院は、高齢者が多い上に、病気で体力・免疫力が弱っている方が集まる場所である。その場所に学生が行くということ自体が病院としては脅威であり、コロナを蔓延させるリスクが格段に上がってしまう。そのため、実習の受け入れを断っている病院が多い。また、実習は受け入れても、患者さんと対面できる時間は15分以内など、様々な制限が課されている。そんな中で十分な実習ができるかと言ったら答えは否だ。学生の学びの環境として、どうしても今のコロナの現状では、学生に厳しい状況であると言わざるを得ない。

 また、それに加えて、もう一つ医療系の学生に降りかかっている問題がある。それは、実習中のバイトが禁止されていること。

②バイト禁止

 現在、私の大学では、実習中にコロナを病院に持ち込まないために、不特定多数と接触するバイト(飲食業や塾など)を禁止されている。バイトが禁止されると当然ながら収入がゼロになり、金銭的に通学が厳しくなる学生もいる。バイト収入が無い中で大学の学費や生活費、実習先に行く交通費、教材などを親の仕送りで賄いきれない場合どうしたらいいのか。選択肢はいくつかある。1つ目、新たに奨学金を借りる。2つ目、休学しバイトしてお金を貯める。3つ目、退学する。どれも厳しい道だが、これが現実だ。

 

 全国の医療学生たちは、現在、このような厳しい状況の中に立たされている。

 病院実習が満足にできない中でもなんとか勉強をして、なんとか学校を卒業したとしても、就職先の現場でコロナ世代は使えないなどと言われることがあるだろう。そうならないためには、そのような学生の現状をもっと世間に知ってもらい、理解してもらうことが必要だ。そして学校では学び足りなかった経験を、病院での教育で補填していくしかない。

 「ゆとり」だけでなく、「コロナ」にまで翻弄されて、私たちはいつまでレッテルを貼られるのだろうか。